神戸・垂水区再発見〈塩屋・ジェームス山の洋館〉(前編) |
近所の街路樹ではクマゼミがうじゃうじゃ群がって命を削るように鳴き競っている。
でも考えてみればセミたちは、夏以外の地上の景色を知らないんだな。なにもこんな体力使う季節に土の中から出て来なくったって…と思ってしまうけど、セミ界にはセミ界のルールがあるんだろう。まあいいや。
さて。先週に引き続き、今回もチープ&お手軽に垂水区散歩だ。
電車で遠くへ行きたくてたまらない旅心をどうにかなだめすかす目的の、ご近所旅情シリーズ第2弾では垂水区の東側、塩屋エリアを歩いてみた。
神戸で異人館といえば三宮から徒歩圏内の北野異人館街がメジャーだが、ここ塩屋にも小規模ながら古い西洋風の屋敷が点在している。
北野と同様に高台にあるが、塩屋はより海に近く景色がいい。北野と違い観光地化されておらず、建物も個人所有が多く一部を除いて公開されていないのも特徴だ。
今回は垂水から徒歩で住宅街を抜けて東へ。
これは山陽電車の滝の茶屋駅付近。眼下に海が広がってなかなかの絶景駅だ。
滝の茶屋駅から少し歩くと、「ジェームス邸」という案内板があるのでそれに従って進もう。塩屋のほかの洋館は塩屋駅周辺にあるが、このジェームス邸だけは滝の茶屋駅の方が近い。
坂を上ると…
ジェームスの没後、この屋敷とイギリス人住宅地は、対岸の淡路島から出て来た三洋電機の創業者・井植歳男の手に渡り、ジェームス山として開発されるに至る。
2012年からこのジェームス邸の建物は、結婚式場兼フレンチレストランとして利用されている。今日も結婚式の下見に来たのか、スタッフに案内されているカップルがいた。
う〜ん…曇り空のせいでどうも写真が冴えないなあ。
こういう時はぶらぶらしていてもあんまりテンションが上がらん。
ここから塩屋の中心に移動する。
くねくねと斜面に沿った住宅街は入り組んでいて迷子になりそうだ。でもそんな地形だからこそ、出会う景色も濃厚で面白い。
不意にこんなのが現れたりとか。
坂の上から塩屋の町を一望できる。これから向かう旧グッゲンハイム邸の大きな屋根も見える。惜しむらくはこの曇天…。あー残念だ。
塩屋の町にはこんな坂道がいっぱい。
グッゲンハイム邸などは後編で。
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