アメリカ横断旅行記(27)最後の街、ロサンゼルス |
11月19日。
今日でラスベガスとはお別れ。
ついに横断旅最後の街、ロサンゼルスに発つ。
夜はあれだけ賑わっていたフリーモントも、朝は閑散としている。
もちろん、もう乗れないなんて寂しい…ということはまったくないけれど。
遠ざかっていくストリップの馬鹿げた巨大ホテルたち…。
僕の泊まったモンテカルロも見える。
だからもう何も言うまい。だいたい僕は、財布も持たずに(そうしたかったわけではないけれど)この街にやってきた通りすがりの旅行者なのだ。
さよなら、ラスベガス。
ラスベガスから少し離れただけで、車窓の景色は荒野ばかり。
こういうところも、ラスベガスのテーマパーク的性格がよく分かる。千葉県浦安市のあそこと一緒で、周囲から浮きまくりというわけだ。
「見て、カリフォルニアよ」と白人の女の子が窓の外を指差す。
いよいよカリフォルニア、かあ…(遠い目)。
ラスベガスから、約6時間。
パームツリーと、白亜の市庁舎が見えてくる。
ロサンゼルスだ。
地図で見てみると、なかなかすごい。
地図にはグランドキャニオンのツアーは含まれていないけど、それも含めると、総移動距離はなんと7245km。
ちなみに、北海道の北端の宗谷岬から鹿児島の南端の佐多岬までが2793kmなので、それを往復するよりも更に長い距離ということになる。何度も言うけど、つくづく馬鹿デカい国だ。
道中色んなことがあったなあ。…いや、それをしみじみ振り返るのは最終回までとっておこう。
ロサンゼルスでは、日本人経営のシェアハウスタイプの宿に5泊することになっている。
バスターミナルでオーナーに迎えに来てもらい、北東部の高級住宅地パサデナへ。
なかなかおしゃれな街だ。こういう洗練された雰囲気の場所に久しぶりに来た気がする。
そうだ! ビクトリアのダグラスストリートだ!
建物の高さとか道の感じとか、本当によく似ている。街路樹がパームツリーなのと、パサデナの方がより洗練されてるところ以外はそっくりだ。
ビクトリアを知っている人なら分かってくれるはず。なんか落ち着くなあ。
ちょっと歩いただけで、パサデナの街がすっかり気に入ってしまった。
11月20日。
あとは日本に出発する24日まで、のんびりと南カリフォルニアを満喫しよう。
雑誌の特集なら「暮らすように愉しむ南カリフォルニア」という月並みなコピーでも付けたいところだ。
それにしても、この青い空。まさにカリフォルニア。
いちいちテンション上がっちゃう田舎者。
どうせLAは車がないとどうにもなならないだろう、と思っている人も多いと思うけど、実際そういうわけでもない。意外に公共交通がしっかりしてて(近年かなり整備が進んでいるらしい)、主要な観光エリアはメトロバスまたはメトロレールで楽々アクセス可能だ。あー、LAちょっと住んでみたいなあ。
あーダメだ。テンションがおかしい。どうもカリフォルニアというところは、人を能天気に変えてしまうところらしい。
さて。
観光はダウンタウンのリトルトーキョーから始めよう。
かなり強い日本人コミュニティがあるようで、なかなか濃厚。
親鸞や蓮如も、将来まさか南カリフォルニアに進出することになるなんて思いもしなかっただろう。
割と危険な地域だったリトルトーキョー界隈も、今では問題なく街歩きが楽しめる。
宿のオーナーも言っていたけれど、日本での「ロスは怖い」イメージと実際のLAとの間にはかなり隔たりがあるようだ。僕も滞在中は色々歩き回ったけど、むしろバンクーバーなんかよりよほど治安がいいと感じた。
※もちろん、これは僕の感想です。(特に海外に慣れていない方は)用心するに越したことはありませんので念の為。
アメリカ人が見たらどんな風に感じるんだろう。
二宮金次郎なんか特に。Studying Samuraiとか本気で言いそうだ。
ビクトリアにいた頃からそうだったけど、実は僕の大好物なのだ。
日本に帰ってからもたまに無性に食べたくなる。
どなたか関西でカリフォルニアロールが食べられるお店、知りませんかねえ?
とりあえず、今日はここまで。
あと何回か、ロサンゼルス観光の記事をお送りしたいと思います。
曲はアルバート・ハモンドで、It Never Rains In Southern California…
つづく
にほんブログ村