岐阜・飛騨高山と下呂を歩く(1)米原駅の憂鬱、岐阜駅の徒労 |
今回は二泊三日で、しかも後輩の岡モス(以前も沖縄の旅行記で登場)との二人旅。
旅のメインは飛騨高山だったんだけど、途中で予想外の展開になったりして、なんだか変な旅になった。いつも思うけれど、旅というのは初めに思った通りにはならないものだ。でも結果的には楽しい思い出になったりするから、それはそれでいいんだけど。
さて。
この旅は始まる前から、大きな不安要素を抱えていた。
それは、台風11号。
日本列島の南をやたらとゆっくり北上していたこの台風は、予想進路では近畿から中国地方のあたりに直撃する見込みで、岐阜方面はまあ大丈夫だろうと僕は楽観視していたし、宿をキャンセルすることになったとしてもすでにキャンセル料が発生する時期になっていたので、とりあえず行くだけ行ってみようということになった。
8月10日、神戸は朝からすでにかなりの風雨。
NHKを見ると中四国などで交通が乱れているようだが、とりあえず駅へ向かう。
改札で18きっぷを出すと、駅員のお姉さんが微妙な表情で「どちら方面へ行かれますか?」と聞く。
僕が岐阜方面だと答えると、駅員さんは「岡山方面は前線運転見合わせ中ですが、岐阜なら今のところ大丈夫だと思うんですが…とりあえず、お気をつけて…」と言ってハンコを押してくれた。
グッドラック!みたいな感じで送り出されて、俄然勇気が涌いて来たぜ!
電車を降りてホームを移動したところで、駅員たちがなんだかバタバタしている。
これはイヤ〜な予感がするぞお。運転見合わせかな、と思ったらその通りで、アナウンスによると、強風が基準値だか何だかを超えたので当面運転を見合わせるとのことだった。
この日、後輩の岡モスは、前日泊まっていた静岡の友人宅から18きっぷで西に向かい、僕らは昼頃に岐阜駅で合流しそのまま高山へ行くことになっていた。
スマホを見ると、その岡モスから「今豊橋で運転見合わせになりました」とラインが入っている。これではしばらく岐阜での合流は難しそうだ。
それでもこの時点ではすぐに再開してくれるだろうと踏んでいたのだけれど、予想に反して僕らは相当待たされることになった。先も見えない状態で、しかも米原という辺境の駅(すみません)で、ただただ待ち続けるというのは、思っていた以上にキツいことだった。
9時半すぎから待ち続けて、時刻はすでに14時前。
さすがに腹が減った。一度売り切れてしまっていた駅弁がまた売られていたので、近江名物・牛肉弁当をすかさず購入。うん、なかなかおいしゅうございました。
夕方になって岡モスの方の電車は動き出したらしかったけれど、こっちは依然沈黙を保ったまま。雨風も見たところ大したことないんだけど。このぶんだと、今日中に高山に行けるかも怪しくなってきた。スマホのバッテリーも心もとない感じになってきたし、参ったなあ…
岡モスは17時45分頃に一足先に岐阜に到着したとのことで、こっちが18時20分まで動かなければ新幹線でとりあえず名古屋まで行こうと決めたところで、ようやく大垣行きが運転を再開!
なんというか、下品な例えで恐縮だけど、たまってたうんこがやっとぶりぶり出てスッキリ!という感じだった。いやー、電車が動くって、素晴らしいですね。
結局、トータルで8時間くらいは米原駅にいたことになる。正直言って、もう二度と米原駅なんか見たくもないです。米原駅が悪いわけじゃないんだけど。
19時半頃、ようやく岐阜駅に到着し岡モスと合流。
旅の始まりですでに二人とも疲れてしまっていた。やれやれだ。
不思議に思って駅員さんに聞くと、「高山行きの特急は、まだ始発の名古屋駅にも来ていない状況で…」と、なんだかわけのわからないことをおっしゃる。
仕方なく、コンセプト不明な再開発をされた岐阜駅前をぶらついたり。こんなことならもっとゆっくりそばを食べれば良かった。
一体ここまで待った時間は何だったのか…激しい徒労感。
そんなこんなで、まさかの名古屋へ。
ホテルそのものは値段の割になかなか快適だったし、ゆっくりベッドで寝られたのは良かった。
8月11日、名古屋の朝。
空はどんよりだけど、天気は回復していく見込みだ。今日こそは飛騨高山に行ってちゃんと観光したい。
犬山などの都市郊外的風景をしばらく走ると、電車は飛騨川沿いの山あいの道に入る。
昨日の雨で川は茶色く濁っていた。
途中からは空も晴れてきて、ようやく夏の旅らしい雰囲気に。
これ何駅だったっけ。すまぬが忘れてしもうたがぜよ。
そして10時すぎにようやく高山駅に到着!
実は昨年も飛騨高山に行こうとして仲間の予定が合わずに中止になったことがあって、そしてまた今回の台風のことがあって、この土地とは縁がないのかしらんと思ったりもしたのだけれど、どうにかたどり着くことができた。
というところで、続きはまた次回。
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